図書館

「図書館の自由に関する宣言」とは

「図書館の自由に関する宣言」のポスターを、入口ちかくに貼り出している図書館は少なくありません。

 

ポスターには、次のことが、誇らしく、掲げられています。「図書館は、基本的人権のひとつとして知る自由をもつ国民に、資料と施設を提供することを、もっとも重要な任務とする」。

 

この任務を果たすため、図書館が確認し、実践することとして、@資料収集の自由を有し、A資料提供の自由を有し、B利用者の秘密を守り、Cすべての検閲に反対すること、の4項目が箇条書きにされています。

 

最後に、「図書館の自由が侵害されるとき、われわれは団結して、あくまで自由を守る」と結ばれています。

 

採択の背景

「図書館の自由に関する宣言」は、1954年、たたき台となったものが、全国図書館大会の総会決議として採択されました。

 

背景には、1939年、米国図書館協会(ALA)が採択した『図書館の権利宣言』の多大な影響があったといわれています。

 

米国図書館協会では、この『宣言』と同年に刊行されたスタインベック「怒りの葡萄」が、ピューリッツァー賞を受賞しながら、“共産主義のプロパガンダ”“ワイセツ”とされて公共図書館から撤去されたことを重く見、図書館と読者の知的自由を保護するために『図書館の権利を採択しました。

 

わが国の「図書館の自由に関する宣言」は、初の採択から36年後の1979年5月、改定を経て「図書館の自由に関する宣言」として、日本図書館協会総会で採択をみるに至りました。

 

改定の経過としては、1970年代に入り、「資料収集について、保護者団体などがワイセツを決めつけ、図書館での購入ストップを要求」、「人種や性など、差別を扱う図書の撤去を、自治体や学校のトップが要求」、「警察関係者が令状なしに図書館の読書記録から犯人を割り出そうとする」など、図書館の自由に抵触する問題が次々に起こったことが契機となりました。

 

「図書館の自由に関する宣言」は、図書館が民主主義の下で運営されていることをアピールするもの。併せて、図書館の存在意義への啓蒙活動でもあるのです。