図書館司書

チームワークが求めれる図書館司書

専門職員として、「本」に関わる図書館司書の姿からは、図書館という施設に閉じこもる孤独なイメージを思い浮かべる人も多いでしょう。そういう一面があるのは否定できません。

 

しかし、図書館という仕事の舞台は、じつに様々な人との出会いの場であり、日々の活動は、そうした人間関係が基礎にあって初めて可能となっていることを忘れてはいけません。

 

まず、施設内部での連携プレーがあります。施設の組織は、大きく分けて「図書部門」と「事務部門」があります。事務部門は、本に直接関わる仕事は少ないですが、企画の実施・運営を予算面で可能にし、また実施に伴う経済面などの様々な側面における管理・運営を行います。
言うなれば、縁の下の力持ち的な役職になります。この2つの部分は性質は異なりますが、やはり互いに協力し合うことによって、施設の円滑な運営が可能になります。

 

図書館司書同士は、良き理解者であるとともに、互いに技量を切磋琢磨するよきライバルでもあります。後輩にとって、先輩の図書館司書は、最も身近な教師であるとも言えるでしょう。

 

企画や運営に対して、激しい議論を交わすケースもあるでしょうが、施設全体の活動をより充実させる事を目指し、常に協力することが大切です。チームワークが重要な職場なのです。

 

人と人の交流

 

施設外の図書館司書や研究家、収集家、そして様々な専門家との交流も、図書館司書の活動を支える上で重要な意味を持ちます。例えば、資料や本は自分の施設だけでは、限界が出てくるでしょう。

 

そんな時、他の施設の資料や本を、借りてきて、利用者に貸し出すことも頻繁に発生します。貸すほうと、借りるほうの双方にとって、しっかりとした信頼関係があってこそ可能になるのです。そのベースとなるのが、現場レベルでの、人と人の信頼関係です。

 

また、このような人と人との交流の中から、新たな企画や研究成果が生まれることは少なくありません。

 

例えば、フランスにしばらく滞在していた司書が、ある図書館運動の活動を見て大変感銘を受けて、それを自分が働く図書館でも開催したいと考えた。彼は、その時に、その活動を企画したフランス人の司書と出会い、その内容について意見を交換し、日本の図書館で実施が可能かどうか相談した。

 

フランスの司書は、その活動に関わる何人かの研究者を紹介してくれた。そのおかげで、テーマに関する理解と認識を高め、将来的に日本でもその企画を実施する状況が生まれてきた。

 

このように、人との出会いを大切にすることによって、無限の可能性が生まれてくるのです。これが司書の仕事の面白い点だとも言えるでしょう。司書同士、互いの親交を深めるとともに、様々な情報や意見を交換することが可能です。こうした交流は、直接的に所属する図書館施設の活動に反映されるものではありませんが、ないがしろに出来ないような性質を持っているのです。

 

利用者との交流について

 

もう一つ忘れてはならないのが、利用者との交流になります。司書は、図書館という施設で、利用者に接する機会はとても多いです。そこでは、利用者の立場に立って、分かりやすい言葉と、丁寧な態度で接することが、当然ながら必要となってきます。

 

お客様は神様です、とまでへりくだる必要はないと思いますが、司書を目指す人は、少なくとも常識的な範囲で、接待態度を身につけておくことが求められます。

 

司書の活動な場は、図書館という建物の中だけだと思われがちですが、人と人の交流という観点から見ると、じつは面的な広がりも持っているといえるでしょう。

 

そうした交流の中から、仕事の世界はどんどんと広がっていきます。従って、司書業務を円滑に進めていくためには、人との出会いと関わりを大切にすることこそが求められるのです。