図書館司書講習

図書館司書講習の受講

図書館法が制定された当時は、まず実際に図書館で働く現職者が資格を取得することを目的としていたため、法律では、文部大臣が委託する講習の受講することが図書館司書の資格を取得する一般的な方法でした。

 

当初講習では、「教育学部または学芸学部を有する大学」が実施すると定められており、国立大学が中心となって実施されていました。

 

しかし1952年の法改正によって、「大学」と規定が改められたことによって、私立大学などでも幅広く講習を開講する運びとなり、現在では10以上の私立大学によって図書館司書講習は実施されています。

 

地区ごとに見ていくと、北海道・北陸・四国地区には開講している大学はありませんが、講習開講大学はほぼ毎年のように継続して実施されています。

 

2012年に委嘱を受けて図書館司書講習を実施しているのは以下の大学になります。

 

富士大学・聖学院大学・聖徳大学・亜細亜大学・明治大学・鶴見大学・中部学院大学・愛知学院大学・滋賀文教短期大学・桃山学院大学・広島文教女子大学・別府大学。以上12大学です。

 

講習の委嘱は毎年行われていますので、毎年、3月頃に開催大学が官報で掲示されており、図書館専門の関係誌にも広く掲載されています。

 

講習の特徴は、ほとんどが大学の夏季休暇・冬季休暇などの比較的長い休暇を使っての集中講義となっており、短期的に知識を集中して学習すること、受講生が100〜200名前後となり、かなり大規模に開催されている事が挙げられます。

 

また、一部の大学では、日中の開講だけでなく、夜間開講を実施している場合もありますので、よく調べてから申し込むことをおすすめします。それぞれの大学で、外部から専門の講師を迎えているため、講師の日程の都合に合わせて、カリキュラムを組まれることも多いですから事前に最新の情報を確認をしておくと良いでしょう。

 

図書館司書講習の問題点

 

問題点としては、期間との折り合いで選択科目の幅に制約が多いことなどが挙げられており、これまでの教育上の問題点として指摘されています。

 

図書館司書講習の存続を巡っては、物議を醸し出しているのも事実。現職者が資格を取得を志すまでに、講習の役割は終わっている、司書の専門性を高めるためには、短期間の講習では充分な学習・知識を身につけることができないため安易な資格取得は好ましくない、といった意見も出ています。

 

またそれに対する反論としては、無資格の図書館司書が資格を取得できる場は不可欠であり、教育条件の不足は否めないが、多様なキャリアの人間が学べる場として講習には意義があるとする意見もあります。

 

さらには、人によっては、外部からの講師陣が豊富であり、短期間でも大学の授業よりも濃密である、といった擁護論まで存在します。今後講習を継続していく以上は、委嘱している文部科学省や実施している大学の両者が、互いに歩みより、教育条件の改善のより一層の努力が必要だと言えるでしょう。

 

図書館司書講習の受講生について

 

一方で、受講生の方は、年齢・学歴・職業などが多様で、目的意識も非常に高いため、真剣な生涯学習の場になっていることも事実です。

 

明治大学では、2009年からe-ランニング形式のメディア授業も展開しており、学びの場がさらに広がったといえるでしょう。

 

受講生の選定には、「作文と書類審査」が用いられています。希望者の多い大学では、作文などの選抜試験を実施したり、書類選考によって現職者を優先する流れもあるようです。

 

出席要件は、大学在学中の授業以上に厳しく求められているのも特徴です。また仕事をしながら受講する人のために、図書館司書資格取得に必要な科目を一度に履修するのではなく、何年かに渡って部分的に受講することもできます。

 

講習によって図書館司書の資格を取得する人数は、全国で年間1200名前後います。