図書館司書 カリキュラム

図書館司書カリキュラムの特徴

図書館司書の資格取得に必要な科目は、図書館法施行規則の中で定められています。2010年から一部施行されており、2012年に完全施行されています。

 

こちらのカリキュラムに関しては、文部科学省の「これからの図書館の有り方と検討協力者会議」において検討、日本図書館協会などの意見も盛りあわせて、「司書資格取得のために大学において履修すべき図書館に関する科目のあり方」として2009年にまとめられたものを参考にして、省令化されています。

 

図書館司書のカリキュラムは以下になります。

 

必修科目の11科目22単位は、@基礎科目A図書館サービスに関する科目B図書館情報資源に関する科目の3つから構成されています。それぞれ「概論」科目を設置しており、講義を中心とする「論」と演習を中心とする「演習」が主です。

 

これらをさらに発展させて、知識を深める科目として選択教科で、「持論」や「実習」として追加しています。

 

@基礎科目は、生涯学習概論・図書館概論・図書館情報技術論・図書館制度・経営論から成り立っています。情報技術論に関しては、図書館業務に必要な基礎的情報技術を学ぶために、新しく追加になった科目になります。制度や経営論は、従来の図書館経営論を広くして、図書館に関する法律・制度・政策面を追加したものになります。

 

Aサービスについての科目は、図書館サービス概論と各論、そして情報サービス・児童サービスなどを設置しており、演習ではレファレンス・情報検索サービスを取り扱っています。

 

B図書館情報資源の科目は、情報資源概論で印刷資料や電子情報などを対象として、組織論や組織演習が開講されています。

 

C図書・図書館史・図書館施設論が設置されており、各区分を発展させるための持論や、図書館に関する課題研究などを実施する図書館総合演習・図書館現場における図書館実習などが設置されています。上記内容と授業の時間数を開講している大学が工夫をしていますので、特色ある教育過程が発展していくことが期待されています。

 

図書館司書の資格を取得するために、必要な単位数は、最低13科目・24単位。これは「図書館で勤務して専門職員として図書館サービス等を行うための基礎的な知識・技術を身につけていくための入り口」として位置付けるのが重要だということが、このカリキュラムを構成した側の視点になります。

 

専門職としての図書館司書の教育は、養成過程における学習を基礎とし、職業を続けていく上で、継続的に学べる仕組みとなっています。この基本を培うという意味で、24単位が必須となっているのは妥当だと思います。

 

専門の単位を取得する上で、初歩を保証するものとして、24単位が適切であるかどうかは、現在においても議論がなされている部分になります。以前は1968年に制定された省令が改められ、文部省の依頼を受けた「司書講習等改善に関する会議」においては、図書館司書資格を一級・二級、または、上級・下級の2つに分類し、現行のものを二級や下級にすることによって、将来の本格的な改善の一部として、現在の講習内容を改善する」という合意の下に、検討しているといった記録が残っています。

 

法律の中でも、「履修すべき単位は、15単位以下では司書資格を取得できない」と明記されていますので、単位数を増やすにしても、限界があったといえるでしょう。

 

このような事から24単位というラインは、上記のような制約もあり、短大における開講も可能とするのであれば、最低限の単位数であると言えます。

 

今では、図書館司書の取得方法が大学における履修と定められていますから、開講する大学の積極的な内容の充実が求められています。法律を全て離れて考えることはできませんが、大学の開講においては、それぞれの大学が創意工夫をしながら、カリキュラムを組んで、充実した教育を実施することが、これまでもこれからも期待されています。