図書館司書 意義

図書館の意義

現在、図書館が生涯学習社会の重要な役割を果たし、市民の生活層に浸透したこともあり、図書館のイメージは陳腐化し、その存在意義が揺らぎつつあると言えます。

 

その背景にある原因は様々であり、一言では言い表せないほどです。大きくは、価値観の多様化であり、経済格差の増大であり、メディアの豊富さがもたらした弊害でもあります。

 

情報社会における超情報過多の世の中になったことも原因の1つでしょうし、周辺に圧されて図書館に目新しさがなくなったということも言えます。

 

しかし、例え図書館が社会の中で色褪せたとしても、地域社会における図書館の存在意義は決して失われるものではありません。

 

地域の歴史を守る役割、地域の文化を育てる機能、地域の記憶を次世代へと継承する働きがある以上、図書館が無くなることはありません。

 

図書館を研究することの意義は、地域文化をどう守り、地域の文化財をどう継承していくかという物質文化の基本問題に加え、博物館が精神文化の醸成をいかに果たしていくかという、哲学的課題を解き明かす手がかりを得るためでもあります。

 

だからこそ、図書館学の理論と実学・実践の世界を往きつ戻りつしなければいけないのです。図書館の展示を考えるにあたり、まず図書館の特徴とは何かを考えておく必要があります。

 

図書館の特徴は、第一に、現場まで行かなくても、その物事の資料なり、またそれらを含む文化なりを、本を通して知ることができるというのが魅力です。

 

例えば、動物園のことを考えてみましょう。動物園には、熱帯から極地まで、地球上の各地に生息する生き物を集め、それらを飼育、管理して入園者に見せています。

 

本来なら地球の果てまで行かなければ見ることができない生き物達を、動物園では一堂に集めているので、動物園に行くだけで地球を旅したような気分になるでしょう。

 

このことは、動物園、図書館に限らず、他の施設でも同じです。水族館、植物園、博物館、美術館など…伝統ある図書館に行けば昔の資料が豊富に展示されていますし、伝統ある国立博物館に行けば、祖先達が遺した宝物の数々を目にすることが
できます。

 

そこでは、時空を越えた諸々の事物を一堂に集めて見ることができます。図書館も同じです。図書館では、世界の書物を一堂に集め展示・公開しています。そこで足を運ぶだけで、世界の書物を満喫できるのです。

 

例えば、その地方の歴史を示す様々な資料や地域文化の数々を見て学ぶことも出来ますし、民族をテーマにした資料を覗けば、世界中の民族に関する資料や情報を集め展示しています。

 

つまり図書館の魅力は、様々な資料が世界中から集められており、わざわざ現地に行かなくても、それを一堂に見ることができるという点にあります。

 

このことが図書館の最も基本的な性質であり、図書館展示を目指すことは、その基本的な性質を充分に発揮する展示を心掛けることが重要なのです。